平成23年7月発行
 
  第116号
 

食中毒にご注意を!
【食中毒多発中】  
 梅雨時期から夏にかけて、食中毒に注意が必要な時期です。食中毒は一年中発生していますが、図.1の通り、暖かく湿気が多い7月から9月にかけて食中毒の原因菌の増殖が活発になる為、食中毒が発生しやすくなります。

 特に注意したいのが、『月刊東洋第114号』にも掲載しました、病原大腸菌(腸管出血性大腸菌)やカンピロバクター、サルモネラ等の細菌による食中毒です。(図.2より)
  これらの食中毒の特徴と対策を紹介致します。

≪厚生労働省                
食中毒統計資料より抜粋≫

≪厚生労働省                
食中毒統計資料より抜粋≫

【夏季(7-9月)に多い食中毒菌の特徴/予防法】
  サルモネラ属菌

自然界に広く分布し、家畜やペットも菌を保有している。 幼児や高齢者は二次感染することもある。
低温・乾燥に強い。

 ≪予防法≫

  食肉や卵は十分加熱し、調理器具はよく洗浄。動物に触れた後は手洗いを十分に行う。
  黄色ブドウ球菌
 

自然界に広く分布し、人の皮膚や喉などにも生息。 汚染された食品中で毒素を作る時に食中毒が発生。
熱や乾燥に強い。

 ≪予防法≫

  手に傷がある人は調理をせず、調理器具はよく洗浄。食品は室温で長期保存しない。
  腸炎ビブリオ
 

海水や海中の泥に潜み、夏場に集中発生する。  熱に弱く、100℃では数分で死滅し、5℃以下では増殖しない。
塩水を好み、真水に弱い。

 ≪予防法≫

  調理の際は真水でよく洗い、魚介類は出来るだけ加熱して食べる。
  病原性大腸菌等(腸管出血性大腸菌等)
 

O-157やO-111は《ベロ毒素》という強力な毒素を作る。 大腸を爛れさせ、血管壁を破壊し出血を起こす。
脳や神経にも作用し、短期間で死に至ることもある。

 ≪予防法≫

  食肉を扱った調理器具は熱湯殺菌し、食材はよく洗って十分に加熱する。 手指の洗浄を十分に行う。
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