平成17年9月発行
 
 第37号 
 

石綿(アスベスト) 飛散防止対策

  石綿繊維は、空気中に飛散することがない状態では、人体への影響はありませんが、大変飛散しやすい性質を持っています。 吹付けアスベストが露出して使用されている場合や、劣化などにより下記の場合は飛散のおそれがあります。

(1)結合材の劣化により表面のアスベスト繊維が毛羽立っている場合
(2)(1)から劣化が進み、繊維がほぐれて荒れた状態になっている場合
(3)アスベスト層の一部分が劣化や外力によって垂れ下がっている場合
(4)アスベスト層の下地への付着が低下し、隙間や剥離が見られる場合
(5)劣化や外力によってアスベスト層の損傷や欠損が見られる場合

飛散防止対策
  飛散のおそれのある場合は、当該部分に損傷を与えたり、不用意に除去等を行わないで、除去、封じ込め、囲い込み等の適切な対策を実施してください。

除去・・・ 既存の吹付けアスベスト層の全部を除去して、他の非アスベスト建材に代替します。
封じ込め・・・ 既存の吹付けアスベスト層はそのまま残し、アスベストの表面に固化剤を吹付けることにより塗膜を形成します。
囲い込み・・・ 既存の吹付けアスベスト層はそのまま残し、アスベスト層が使用空間に露出しないよう、吹付けられている天井、壁等を非アスベスト建材で覆うことにより、室内等への発散を防止します。

飛散防止工事にあたっては、専門の技術者等とご相談のうえ、「既存建築物の吹付アスベスト粉じん飛散防止処理技術指針」「石綿障害予防規則」等により実施してください。

(厚生労働省:石綿障害予防規則 等より抜粋)

 ☆編集後記☆
  飛散のおそれがある場合は、適切な飛散防止対策が重要ですが、アスベストを含んだ建材があること自体は、大きな問題ではないと認識することが大事だと思います。
(nao)