平成18年1月発行
第43号
“アスベスト全般”社内分析可能となりました!
昨年の夏以降、アスベスト調査分析のご依頼が急増しておりますが、 弊社にて昨年12月に「 アスベストの吹付け材、建材(定性・定量)分析用 」として整備完了致しました分析装置・設備及び分析室について、御紹介致します。
(環境大気、作業環境については、従来より整備済)
【 位相差分散顕微鏡 】
個々のアスベストが特異的に持つ分散特性(光の波長による屈折率の違い)を利用し、鮮明なアスベストの分散染色観察(定性検査)が可能です。
【 X線回折装置 】
採取試料と石綿標準試料のX線回折パターンを比較して定性検査を行い、また回折X線強度により定量検査を行います。
【 アスベスト分析室入口 】
分析室内への入退室は、エアシャワーを利用します。
【 前処理室 】
アスベストを粉砕・ぎ酸処理を行って、分析用の試料を作成調製します。
【 アスベスト前処理用フード 】
粉砕処理を行う際、アスベストの飛散を防止し、分析者の健康及び環境への配慮を行っております。
【 基 準 値 一 覧 】
環境大気
(敷地境界線)
10本/
石綿に係る特定粉じん発生施設を設置する工場等において、敷地の境界線における大気中の石綿濃度の許容限度は、 1
につき10本(fiber)と規定されています。
作業環境
0.15本/cm
3
石綿を製造または取り扱う屋内作業場において、石綿の作業環境の管理濃度は、0.15本/cm
3
と規定されています。
石綿含有建材の
石綿含有率
※今回整備完了
1%を超えて
含有しないこと
分散染色法とX線回折法を用いて、吹付け材等に石綿が1%を超えて含有しているか否かの判定を行います。 石綿含有率が1%を超える吹付け材の除去もしくは建築物の解体を行う場合は、届出や飛散防止対策等の規制対象になることがあります。
☆編集後記☆
アスベストに関しましては、今でも多くの調査、分析依頼を受けております。 二次汚染も気をつけなければならないので、弊社でも気の張る前処理・分析内容です。 迅速かつ正確なデータをご提供できるよう努めて参ります。
(kome)