平成22年 3月発行
 
  第99号
 

§絶縁油中の微量PCBに関する簡易測定法マニュアルについてのお知らせ§
1、PCBの特性
  PCBとは、Poly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称であります。PCBの特性(溶けにくい、沸点が高い、熱で分解しにくい、不燃性、電気絶縁性が高い⇒化学的に安定)を利用し、昭和47年の製造中止となるまで電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、ノンカーボン紙などに用いられてきました。容易に廃棄することができない物質ですので、その後保管が義務付けられましたが、平成13年にPCB特別処置法が制定され、処理体制が整えられてきました。今回の月刊東洋は、簡易測定法マニュアルの趣旨と作成までの流れ、検討結果及び代表的な分析方法について紹介させて頂きます。

2、簡易測定法マニュアルの趣旨と作成までの流れ
3.代表的な分析方法(環境省 簡易測定法マニュアルより抜粋)
  「加熱多層シリカゲルカラム/アルミナカラム/キャピラリーガスクロマトグラフ/電子捕獲型検出器(GC/ECD)法」

(1)概要(適用範囲)  
 キャピラリーガスクロマトグラフ電子捕獲型検出器(GC/ECD)を用いた、変圧器やコンデンサ等の重電機器に使用される電気絶縁油中のポリ塩素化ビフェニル(PCB)の前処理及び機器測定について適用されます。
(2)測定の概要  
1)測定の概要
 主な成分(パラフィン・ナフテン)の除去に簡易で迅速な前処理法として、試料を加熱固相カラム(多層シリカゲルカラム及びアルミナカラム)を使用しクリーンアップします。測定は、キャピラリーGC/ECDを用います。
2)測定操作フロー 環境省 簡易測定法マニュアル : http://www.env.go.jp/recycle/poly/manual/sim_method-io.pdf
 ※操作フロー図に記載された内容は要約です。
                            <85℃ 60分間>             <85℃>

By Kuro
株式会社 東洋環境分析センター 株式会社 東洋環境分析センター